2012年日本ツアーに寄せて
2012年10月23日(火)福岡・24日(水)熊本
「ハオチェン・チャン ピアノ・リサイタル」



ベートーヴェン「月光ソナタ」は、私が最も好きなソナタの1曲です。曲想 は大変充実しており、生き生きとしたイメージが伝わってきます。作品が提示 する苦痛と悲憤な感情は非常に深く、聴衆の心を強く揺さぶります。 シューマン「謝肉祭」は、精緻で表題的な21曲のピアノ小曲で構成されて おり、シューマンのもっとも秀逸な作品の一つです。この作品を通じて、色とり どりの人間像、はつらつとした生活情景、舞踏会の賑わい等を聴き感じることが できます。

ショパン「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は、日本の皆様にとても親しまれている楽曲だと思い選びました。ピアノの詩人ショパンによる美しいメロディと音色をお楽しみ下さい。 ドビュッシー「前奏曲」は、印象派を代表する作品です。今回お届けする4曲の作品を一枚の絵画のように表現したいと思っています。穏やかな音色効果を通じて、胸で膨らみ続ける夢のように、皆さまに終わりのないような新しい余韻と深い味わいを感じて頂ければ嬉しいです。

最後のバラキレフ「イスラメイ」は、現代作品の中では最も高度な技術が必要とされている作品の一つです。「上品で詩的な知性」と「青春の情熱と粗野」という異なる印象を同時に表現したいと思っています。 今回のプログラムでは多種多様な作品を集めました。私の音楽と演奏を通じて、皆様に「真のピアノの音色」を堪能頂けることを期待しています。

九州での演奏会は今回のツアーが初めてとなります。私の故郷である上海とと ても近くにお住まいの日本の皆様に演奏をお届けできること、またお会いできることを心より楽しみにしています。


2012年9月
ハオチェン・チャン

《公演詳細》