ウィーン・モーツァルト・オーケストラ
ウィーン・モーツァルト・オーケストラは、1986年にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フォルクスオーパー、ウィーン交響楽団などのウィーンの主要オーケストラのメンバーにより結成されました。その名の通り、ザルツブルクで生まれ、ウィーンで活躍したモーツァルトの作品を専門に演奏するオーケストラです。
この楽団の最大の特徴は、モーツァルト活躍当時そのままのエレガントな衣装や鬘を身にまとい、18世紀末の「音楽アカデミー」と呼ばれていたコンサートの優雅な世界に聴衆を誘うことです。
「音楽アカデミー」では、自作の交響曲や協奏曲の中で最も人気の高い楽章や評判のオペラ・アリアに新作などを組み合わせて演奏され、当時は大変な人気を博していました。
毎年5月から10月までの間、「当時のコスチュームによるウィーン・モーツァルト・コンサート」と題する定期演奏会を、ウィーンのムジ−ク・フェライン・ザールやコンツェルト・ハウスを中心に行っています。また、冬期は国外公演が中心となり、1987年のイタリア公演を皮切りに、世界各地で成功を収めています。
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マルティン・ケルシュバウム(指揮) Martin Kerschbaum
1961年生まれ。オーストリア・チロル出身。ミュンヘン交響楽団を経て、ウィーン交響楽団の第一ソロ・ティンパニ奏者に就任。グラーツ音楽大学教授。ニコラウス・アーノンクール率いるコンセントゥス・ムジクスや20世紀アンサンブル、ムジカ・アンティクヮのメンバーとして活躍。指揮者としては95年"ウィーン・クラシカル・プレイヤーズ"を設立し首席指揮者に就任。2001年にてウィーン交響楽団のガラ・コンサートを指揮。同年、プラハ交響楽団とベートーヴェン第九交響曲を指揮し高い評価を得て、ドイツのイーヴォ・ポゴレリッチ音楽祭にも出演。客演指揮者として欧州各国、日本、北米等に招かれています。
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イザベル・ブリングマン(ソプラノ) Isabell Bringmann
ドイツ生まれ。ウィーン音楽大学でワルター・ベリー、レオポルド・スピッツァーに師事。オーストリア文部大臣功労賞受賞。1996年ドイツ連邦声楽コンクール(ベルリン)特別賞受賞。97年カール・オルフ国際声楽コンクール(ミュンヘン)第1位。ドイツ・ヒルデスハイム市立劇場でモーツァルト「魔笛」(パミーナ)でデビュー以降、ミュンヘンやウィ−ン・フォルクスオーパーなど数々の歌劇場に出演。ウィーン祝祭週間、ザルツブルクのヘルブルン音楽祭などで「魔笛」(パパゲーナ)、「フィガロの結婚」(スザンナ)など数多くのオペラに出演し成功を収めています。また、バッハの「クリスマス・オラトリオ」、ベルリオーズ「テ・デウム」、ハイドン「天地創造」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」などにも頻繁に出演し、アメリカ、イギリス、カナダ、日本でも公演を行っています。
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セバスティアン・ホレチェク(バリトン) Sebastian Holecek
オーストリア・ウィーン生まれ。ウィーン音楽大学で学ぶ。1986年ウィ−ン・フォルクスオーパーと契約し「ラ・ボエーム」(ショナール)、「ドン・ジョヴァンニ」(マゼット)などに出演。90/91年シーズンには、ミュンヘン・オペラと契約し、「フィガロの結婚」(フィガロ)、「魔笛」(パパゲーノ)、「ナクソス島のアリアドネ」(ハレルキン)などに出演。91年「魔笛」(パパゲーノ)でウィーン国立歌劇場デビュー。93/94年シーズンより同歌劇場およびウィ−ン・フォルクスオーパーと契約。90年よりウィーン楽友協会ホール、ウィーン・コンツェルトハウスにて、ウィーン・モーツァルト・オーケストラと共演を始め、同団の海外公演にも客演している。その他、ニューヨークのカーネギーホールを始め、欧州各国で出演。 |